帝国の衰退
MUGENの現状
MUGENは閉じコン化・オワコン化が急激な速度で進行しています。
10万再生を超える大会もすっかり見かけなくなり、キャラ作成も冷え切りました。
名の通り、なんでも出来る"無限"のコンテンツであったはずが、"飽和"によって衰退が激しく進んでいます。

何をしても前例があり、斬新な発想がなくなった現状。
アイディアが枯渇したことで粗製濫造・劣化になってしまっているとの意見もあります。
2017年の時点で僕も飽きてました。動画投稿が2014年、キャラ改変は2015年からなので、製作者歴2-3年のときです。

堕ちきったMUGENをどうすれば再興できるのか、オワコンはどうすれば再び活気の炎を取り戻すのか。
本研究では現状を再確認したうえで今後の課題を考察しました。

コミュニティモデルとMUGENの特殊性
コミュニティの一生を指すモデルとして、有名なコピペが存在します。
Screenshot(8)
まさしくこの通りであり、これを今のMUGENに適した構造として改めると
皆が飽きて抜ける

面白いキャラが供給されない

目新しい大会にならない、面白くならない

製作者・視聴者が入ってこない

キャラ供給不足

大会不足

(以下ループ)
といった負のスパイラル構造が考えられます。このスパイラルは後述の2016年頃から目まぐるしく回ってます。
また、ここにはMUGENというコンテンツの特殊性である「キャラ製作者と動画製作者が別々である」点がとりわけ重要になります。
(動画製作者は大会投稿者とほぼ同義です。
単発動画を大会と呼称するのに違和感があったため、広義に動画製作者としています)

ぱわぽ
二者は両輪で協奏的にコンテンツの活気維持に作用し合います。

【キャラ製作者の消失】
大会に目新しいキャラはいなくなり新鮮さが失われていきます。
いつものキャラによるいつもの動画が出来上がり、停滞を抜け出せません。

【動画製作者の消失】
新規視聴者がMUGENに触れる機会が失われます。
性質上、MUGENは二次創作に近い媒体であることから、動画外からMUGENへと新規層を獲得することは限りなく不可能です
新規層の流入が停止することで、消失のみとなってファンもいなくなって沈んでいきます。
また、人気がなくなるとキャラを作るモチベも消失していき、新たにキャラを作る人も減っていきます。

人気の維持には動画が重要で、活気を取り戻していくには新キャラが重要です。
ただし、新キャラに依存しない動画モデルも存在します。

新キャラ非依存的にエンタメに特化した大会の終焉
あくまで一つの視点ですが、MUGEN界隈の停滞を語る上で欠かせない出来事があります。
「huwahuwa氏(9条の人)の引退」(2016年)です。
これによって、数少ない新規視聴者層の獲得元が潰えました。

エンタメ性の高い動画に比べて、通常のランセレによる大会動画のような「競技性を主に置いた大会」である場合、
既存にない新規性を表現するためには新キャラに依存せざるを得ません。

「特殊ルール」を含まない通常のランセレバトルで、新キャラ以外に新規性を出す場合には「大会運営のルール」を凝る必要があります。
それはポイント制の導入(金ラオウ杯)や、ダブルチルノ制によるトナメなどです。

また、同ランク内で戦うことから既視感による飽きが色濃く出てしまうため、別ランク間の試合(希望絶望・男女など)や、別ランク合同によるチーム戦(六大連合・かき氷バトルなど)が重要と考えています。

「競技性を主に置いた大会」において、
「大会運営のルール」に凝った大会の例は「希望絶望・男女・六大連合・かき氷バトルなど」が該当します。

「特殊ルール」を取り入れた大会の例は「ポキーモンなど」が該当します。


ところが、かつては起爆剤であったはずの希望絶望シリーズも、humi氏が新シリーズを開始するまでの間にリスペクトに次ぐリスペクト大会が溢れかえり、影響力は低下していると感じられます。
いまのMUGENは限りなく淀んでいます。
新しい風が吹き込まないと鬱屈とした空気を換えられませんし、段々と濁っていきます。

MUGENへの飽きに関して、次の意見があがりました。

格ゲーの人気低下
ゲームジャンルとしての格ゲーの人気低下も相まって衰退しているとの意見です。
個人的には、この2,3年のMUGEN人気の急激な低下は単純にMUGEN自体の飽きと考えています。
5年前の状況を切り取っても、既に格ゲーは全盛期の活気を失くしていたためです。
ただし、MUGENは格ゲーエンジン(なんでもできるゲームエンジンではあるが、メインは格ゲーである)であることから、属するジャンルの衰退はもちろん重要な因子です。

ジャンルに関連して、
「格ゲー作品の枠を越えたドリームマッチ」
といった格ゲーとしての人気に依らないMUGENの大きな魅力に
「(アニメ・ゲーム・漫画などの)作品の枠を越えたドリームマッチ」
があります。
アニメ作品同士のバトルや、他ジャンルゲー同士のバトルの魅力です。
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何を隠そう自分もキャラ魅力からMUGENに取り込まれていきました。
可愛いキャラや格好良いキャラが画面で動いているのを見るだけで楽しいのです。

この点を重要視していくことで、格ゲー人気低下に影響されずMUGENを再興することができるのではないかと考えています。

復興に向けて

これまでの実情を踏まえて、
再び復興を果たすためにはキャラ製作者・動画製作者別々のアプローチが考えられます。

キャラ製作者として、流行のキャラ・人気が強いキャラの取り込みが重要であると考えます。

同人誌のようにサブカル界隈全般の流れを柔軟に取り込み、反映させていかない限りMUGENの閉じコン化は深刻です。
流行キャラとして、例のアレやアニメで一世を風靡した「オルガ」や「ポプテピピック」はMUGENでも注目を集めました。
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人気が強いキャラでは、一般的な風潮と同じく「ドラゴンボール」「ジャンプ主人公勢」は根強い人気を誇ります。他にもUndertaleの「Sans」も同様に人気なキャラです。

スプーや阿部高和がいろんなキャラと戦う動画が上げられていた、元来のニコMUGENの魅力も格ゲーではなくキャラゲーとしての魅力に近かったはずです。
原点回帰が重要ではないでしょうか。

ただし持続的な発展のためにはそこで終わってはいけません。
それらのニーズに沿ったキャラ取り込みによってMUGEN自体が人気を獲得していくことで、相対的にMUGENでしか見られないオリキャラ勢への評価も募っていくものと考えられます。
これらの「MUGENだからこそ楽しめるキャラ」が人気を博することで、キャラ制作に新人が呼び込まれていき、さらに人気を集め、人がやってくる正のスパイラルに繋がります。


動画製作者として、個性的な動画の作成が重要であると考えます。
その個性を示すためには、前述の発想によるエンタメ性が大事になります。
発想に依存したエンタメに特化した大会の需要は今でも高いです。
これはGURI氏(アオバの人)が今年のエイプリルフールに上げた動画の再生数からも明らかです。


ランセレ動画が飽きられてしまった現状を打破するために、キャラに依存しない方法として動画製作者の個性を出していく必要があります。
他に比肩したクオリティは最低限のハードルであり、それに加えた唯一無二の個性こそが人気獲得の王道です(VirtualYoutuberを見ながら)。

シリーズものの動画でpart数を重ねるにつれて再生数が減るように、つねに流動的に新規層を獲得していく取り組みがない限り、コンテンツの先細りは仕方がない話です。

現状の課題

最後に、キャラ制作に関して大きな課題があります。
現在流行っている凶狂ランクは"演出で脚色された改変キャラ"が跋扈するランクであることです。
純粋にモーションやドットの美しさを重視する人はほとんどいません。

「ジャンキーな演出の激しさ」「テンポ良い試合展開」に慣れてしまったために、強ランクへほとんど目を向けられなくなり、注目も集まらなくなってしまいました。
そして、オリキャラ・ドット打ち勢が離れました。努力が正当に評価されないのは辛いものがあります。

この牙城を崩すのはとても厳しい。
ランクが上がっていく傾向はさらに強まっており、凶から狂へとランクの中心が固まった現状から強ランク(加えて神ランク)に再びシフトは移りません。
なので、こればかりは需要に合わせていく必要があります。
新キャラ作成にかけた努力が評価されるために、幅広い需要に応える姿勢が重要です。
高カラーに凶・狂性能を用意していく必要があります(ジョンス・リーなど)。




以上、閉じコン化をどうにかするための理想論でした。
MUGENは残存者による治安維持活動・排斥活動が激しく、無駄に清浄化を図る節があるように思います。
以前に似たような呟きをしたところ、「アングラな趣味だからこそ、問題が表出化しないようにする治安が大事」と意見がありました。
たしかに、公式へ突撃する馬鹿をいなす仕組みは大切ですが、そこまでいかない話題についても厳しくルール遵守を敷く人が多い気がします。
それならオワコン化を嘆いちゃダメではないでしょうか?(むしろ人気が下がることを歓迎すべき)
MUGEN民は勿論一枚岩ではなく、MUGENの人気低下を勿体なく思う人の他に、そもそもニコMUGEN自体を嫌っている人もいる?(裏でひっそりとやっていたい人)もいるのかもしれません。

また、排斥活動については「そこまで目くじらを立てるほどの話か?」と個人的に思ってしまう話題でも炎上してることがあり、小学生の喧嘩かな?と感じるときがたまーにあります。
キャラ製作者と動画製作者の関係が前に触れた通りのままで(記事名:引退後製作物使用禁止規約の亡霊)、不思議な感じ。
キャラ製作者の中には「自分を神だと思ってる人」がいるなんてつぶやきも。
さすがにそこまで増長していなくとも、やや歪んだ自尊心を抱えている人もいるのかな。自分を含めてです。

コンテンツを維持したところで金銭が発生するわけじゃないし、ただの趣味なのでそこまで積極的に価値向上に勤める必要はないです。
帰属意識が強い方は頑張ってください。