5cm-s
秒速5センチメートルなんだって、桜の花の落ちるスピード
どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。

名前だけは知っていたものの見たことがなかったシリーズ。この前のKanonやイヴの時間と同じく名作と名高いやつ。

TSUTAYAで甘々と稲妻の二巻買ったらレンタル二本無料のクーポンがついてきたのでわくわくしながら借りてきました。
300円までの駄菓子を選んで買う感覚で、何にしよっかなーと歩きまわって。
本当はドラえもんズの映画を見たかったんだけど見つからなかったから、この作品を見つけてこの機会だから見てみようと。

すっごく甘酸っぱく、悲しい恋愛アニメ映画。
でも、どうしてかもう一回見たくなる。そんな魅力がある映画でした。
ネタバレ含む。



・第一話「桜花抄」
遠野貴樹と篠原明里。
小学生の頃に共通の趣味、読書からつながり、似たような精神で仲を深めていった。
そんな二人は彼女の方の都合で遠距離恋愛となることに。それでもまだ会える、そう思っていたものの今度は主人公側の都合でもう逢えないほど遠くになってしまう。
第一話は、そんな別れの小学校時代と出会いに行く現在を互いに重ねて展開を描写。
距離は離れていても手紙で通じ合う関係。今では携帯に取って代わったコミュニケーションツール。
相手からの返信がすぐに届くわけもなく、もどかしい。
そんな日に限って、電車の遅延により狂わされた予定。
携帯がないからこそ、思ったことを相手に伝えることができない。
「遅れる、ごめん」
この言葉さえ届かず、もどかしい思いに揺られながらなんとか彼女に会いたい。その一心で待ち合わせの駅へと向かう主人公。
手紙が風に飛ばされたときの主人公の涙、どうしてこううまくいかないんだと不条理を嘆く心が可哀想で同情してしまう。
『時間ははっきりとした悪意をもって僕の上をゆっくりと流れていった』
この表現の仕方好き。もちろん他にもあるけれど、なんか時間を擬人化したこれが心に来た。
彼女に会いたい、でも彼女を待たせてしまうのは申し訳がないから帰っていて欲しい。
そんな二律背反の心情を抱えながら向かうと、そこには彼女が待っていた。
こんなの感動しないわけがないだろ! 思わず「ほおおおおおお」と声が漏れるくらい。
主人公の服を握るその手は震えていて。健気で可愛いなあ。

彼女が持っていた手紙は、渡せなかったのか……

・第二話「コスモナウト」
舞台は変わって、主人公に片思いする澄田花苗ちゃんの視点から。
部活の帰りに張り込んで一緒に帰ろうとするくらいの恋心。
主人公が誰かにメールを送っていることに、それが自分だったら良かったのにと自分を重ねあわせるそんな片思い。報われないね……
貴樹はもう携帯を持ってるんだね。未所持は時代背景かと思ったけどそうでもないらしい。中学生だから持てなかったのかな。
今度は時速5キロ、秒速5センチとのはっきりした対比。
ポニテにゆったお姉さんがすごく可愛い。
メールで会話しあっていたわけでなく、出さずにただメールを打っていたのか……
告白をしようと決め頬を赤らめる花苗ちゃん。
いつもと違って彼と同じものを選んだのも、その心の現れ?
しかし、伝えられずにかえって苦しんでしまう。下手に優しくしないでよ、と。
彼には誰か心を馳せている人がいて、私はその人の代わりにはなれない。とか考えてるのかな?
そう思いながら見ていたら合ってた。
物思いに耽り、届かないことに表情をかげらせている主人公。
告白はできず、彼の見つめる先にはなれないと知りながらも恋し続ける花苗ちゃん。
すれ違いが悲しい。

・最終話「秒速5センチメートル」
ええっ大人になってる!
あのとき渡せなかった手紙。
なんで。なんでよ。どうして心が近づかなかったんだ。
恋から離れて仕事に没頭し続けてしまっていたから? 
なにかひたむきにする対象を求めて、それが仕事で。 
必死に頑張っていたら心に余裕がなくなって、仕事をやめていた。彼女とも離れてしまった。
二人が互いに第一話の、13歳のときの夢を見た。現実はすれ違うのに夢では重なりあう二人。

主題歌が流れる、切ないながらにいい歌。
互いに振り返るってことは、心に思うものがなにかあるはずなのに。
そう思っていたのは主人公の方だけだったのか。振り返ったところに彼女はいない。
というかこれで終わりなのかよ!!!!ちょっと待って二人は会ってないじゃんええええ
彼女が他の人の彼女になってるし。
消化不良、あまりに報われなくて胸が痛い。涙よりも胸にどさりと、重いものが底にある感覚。背負いたくないものを負わされているぅ。

・監督インタビュー
スピードにしぼって作品を描いている。
遅れてしまった電車の速度、二人の心理的なスピードに、花苗の恋する速度や、彼女との心の距離とスピードなどなど。

・感想やら
どうして、彼女は手紙を渡せなかったんでしょうか。
もしかしたら出会えると思っていた? あそこで渡さないことで、「またいつか」会えることを期待していた?そこで渡そうと思っていたとか。
または、あの中に書かれていたのはお別れの言葉だった? もう遠距離恋愛はおしまいにしようとしたかったとか。そうすると、あのEDで出てた男はじつはその時からの彼氏だったという可能性が。
有名な作品と名高いので、おそらくここの考察ももっとしっかり裏付けとったものがありそうで今から調べるのが楽しみです。

あ、あとWiki見てたらさっきの1センチも近づかなかったってのは水野理紗って女性のことらしいですね。さっぱり気づきませんでした。勝手に明里ちゃんのことかと勘違いしてました。